「仕事=人生」は悪いことではありません。
本来、仕事とは楽しくあるべきだからです。
ただ、良くも悪くも公務員は真面目すぎる。
真面目だからこそ、仕事の優先順位を上げすぎて、プライベートを犠牲にしてしまう傾向があります。
もちろん、災害時など、家族よりも国民の安全を優先しなければいけないことが使命でもありますから当然といえば当然です。
しかし、ベテラン職員が口をそろえる「家にいてもやることがないから働いているほうがマシ」という状況にだけはなってほしくありません。
順序を考えれば、あなたの人生よりも仕事のほうが先に終わります。
定年退職後の世界は長く、20年、30年と下手をすれば働いてきた時間よりも長くなるかもしれません。
その間、何もやることがないというのは寂しすぎます。
「仕事=人生」になっている人が多すぎる
公務員に限った話でもないかもしれませんが、「仕事=人生」となっている人が多すぎます。
私の周り(現役ベテラン職員や再任用職員)は、出勤時間も早く、有給休暇も取得しません。
単純に”もったいない”ですよね。
出勤時間が早く仕事をしても残業代はでないですし、有給休暇はとればとるほどお得な制度なわけですから。
理由を聞いてみると、みんな口をそろえて、
「家にいてもやることがない」
のような、超絶インドア派の私からしてみれば意味が分からない理由だったりします。
まだ、自分の家なのに自分の居場所がない(家族との仲が悪い)と言われるほうがマシです。
家族との関係性は仕事に重きを置きすぎた結果かもしれませんが、
- 職場=自分の居場所
- 仕事上の立場=自分の地位・名誉
だと感じてしまう人は、「仕事=人生」になっている典型ですから注意が必要です。
仕事一筋だった人が定年退職後にうつ病になるという話はよく聞きます。
これまで人生のほとんどを占めていた仕事の時間が無くなったことで、時間を持て余してしまうわけです。
もし、あなたが現状「家にいてもやることがない」という状況であれば、変化を求めたほうがいいです。
人生は長いです。
仕事があるうちはいいですが、定年退職したあとに続く20年、30年といった人生をどう過ごすのでしょうか。
身体も頭も20歳のときとは違います。
定年退職後だってなんだってできる!というのは嘘です。
同じようには絶対にできません。
プライベートに仕事を持ち込まない訓練が必要
人生を仕事でうめるな!
といっても、現実問題として人生のほとんどを占めるのは仕事です。
仕事の拘束時間(化粧や着替えなど仕事への準備、通勤時間、お昼休みをいれれば)は、約12時間にもなるからです。
睡眠が7時間とすれば、残りは5時間ですから、残業などを含まれば現実的に仕事の占める割合はもっと大きいとも考えることができます。
そのため、プライベートに仕事を持ち込まないようにすることは至難の業です。
- 明日は会議があるから早く寝よう
- 終わりそうにない仕事は家に持って帰ってやってしまおう
- あの仕事は私がやらないとダメだから有給休暇はとれないな
このようなことを思ったことや実際に行動した経験がある人は多いのではないでしょうか(私のことです)。
日曜日の夜には、月曜日の朝のことを考えて憂鬱になる人は少なくありません(私のことです)。
そのため、仕事のことをプライベートに持ち込まないようにするための訓練が必要です。
※趣味などでプライベートが埋め尽くされているなら、逆に時間が足りないというなら、無理に訓練をする必要はありません。
訓練といっても、仕事のことを考えないようにしよう!という思考を日々強くもって!のような単純な話ではありません。
仕事のことを考えないようにと考えている時点で、もうアウトです。
では、具体的にどうすればいいのか。
結論からいえば、仕事の優先順位を下げるだけでOKです。
仕事の優先順位を下げる方法
よくある方法として、
- 新しい趣味を始めてみる
- 副業を始めてみる
- 資格や語学の勉強は始めてみる
などありますが、仕事の優先度はそのままにプライベートの優先度を上げるという方法はあまりおすすめできません。
仕事の優先度がそのままであれば、1日のうちに自由に使える時間は5時間(残業があれば2、3時間)ともなれば、「時間が足りない」という壁にぶち当たることになります。
この方法では、今日は仕事で疲れているから、明日は重要な会議があるから、という思いに勝つことはかなり難しいです。
また、無理矢理あたらしいことを始めようとすることは新たなストレスをよびます。
あたらしい趣味をみつけないといけない、と考えるだけでもストレスです。
本来は自然にやりたいことがわいてくるものですから、どうにかして「仕事に費やす時間」を少なくする必要があります。
そこで、私がおすすめするのは、仕事の優先順位を下げるやり方です。
仕事の優先順位を下げれば、結果的に、プライベートの優先順位が上がるというわけです。
家に帰っても仕事のことを考えてしまうのは、仕事に対して不安な気持ちがあるからです。
なので、仕事によるストレスを無くすことができればOKなわけですがストレスを完全になくすことは不可能。
しかし、あした仕事に行っても有給休暇をとっても問題ない状態にしておくことは努力すれば可能です。
- 真面目に仕事をしすぎない
- パワハラにたいして我慢しない(サービス残業はしない、自分のキャパを超える新しい仕事は断わる)
- 相手への連絡はすべてメールで済ませる
これらを実践すれば、少なくとも仕事のストレスは減ります。
1.真面目に仕事をしすぎない
誤解のないように言っておくと、仕事は真面目にやりましょう。
サボれ!といっているわけではありません。
仕事の効率を考えたときに、最初から100%を目指すことはNGです。
あなたが100%の力を出して作成した資料も、上司と感覚が合わなければ0点だからです。
それが提出期限ギリギリなら、残業確定ですし、上司の評価も落ちるでしょう。
そうならないように、期限前に60点の段階で一度上司見せましょう。
上司がOKなら60点のまま提出すればいいだけで、ダメなら上司の意見を反映すれば時間短縮です。
頑張っているのに報われないとなげく職員の中には、自己満足に浸って時間を費やしていることがあるので注意が必要です。
また、明日が締め切りだから休めない!と頑張って提出した調査モノを提出先はすぐ見るわけではありません。
金曜日の夜に提出するなら、月曜日の朝にだしても一緒です。
誰しも提出期限を守ってはこないと(遅れてくる時間も)考えているわけですから、1日遅れようが心配することはありません。
- 国 3月31日までに出してね~
- 県 県内でとりまとめる必要があるから、3月17日までに出してね~
- 市 市内でとりまとめる必要があるから、3月3日までに出してね~
- 市 部署でとりまとめる必要があるから、2月17日までに出してね~
こんな感じの依頼がほとんどです。
国への最終的な提出期限が3月31日までならどうとでもなります。
不安なら、とりまとめ先にあれこれ理由をつけて1日伸ばすように言えばいいだけです。
時間厳守といわれ提出した資料の不備について連絡があるのが半年後なんてよくある話ですよ。
2.パワハラにたいして我慢しない(サービス残業はしない、自分のキャパを超える新しい仕事は断わる)
誰もしたくてしているわけではないと思いますが、サービス残業をしている人は本当に多いです。
残業にも予算がありますし、個人の能力にもよるところがありますから、残業した時間のすべてを認めろというのは難しいでしょう。
自分のキャパシティを超える仕事量なら、だれかにふるなど提案し、新しい仕事は受けなくてOKです。
我慢して我慢してが常態化すると、精神的にも体力的にも疲弊しますから、今すぐやめましょう。
>>>「【極論?】現役公務員がパワハラでうつ病になる前にやっている対処法」
3.相手への連絡はすべてメールで済ませる
役所の中には電話すればなんとかなると思っている人が多すぎます。
相手が不在なら、「メールを送ったので確認してもらうように伝言をお願いします」なんて言われる始末です。
周りを見ていてもメールを送った後に確認の電話をいれて、不在だから伝言を頼んで、折り返しを受けてといったまさに不毛なやり取りをしている職員は多いです。
本当に、無駄、無駄、無駄です。
電話は相手の時間も奪う極悪ツールだと思ってください。
私は数年前から、できる限り相手とはメールでやり取りするようにしています。
メールは、自分のタイミングで見れますし、相手も好きなタイミングで見れます。
一番、重要なことは「証拠」になることです(残業時間の証拠にもなりますよ)。
後で、言ったいわんやの言い争いを避けることができます。
このご時世にメールを見ていなかったなんて言い訳は通用しません。
国からは電話なんてこないのに、内部だけは電話がないとメールを受信したことにはならないなんて意味不明ですよね。
相手がいくら電話してこようと、ひたすらにメールで返信する。
これを繰り返しているうちに、不思議と相手もメールをしてくるようになります。
電話がほとんどかかってこないですから、本当にストレスなく仕事ができますよ。
最近になると、どうでもいい確認の電話をかけてくる人にイラっとします。
もしかすれば、ストレスの主な原因は電話だったのかもしれません・・・
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