【どっちがいい?】国家公務員と地方公務員(年収で判断は危険)

公務員の種類といっても多岐にわたり、「え?この職業も公務員だったの?」という場面は非常に多いと思います。

公務員に転職しよう!と思っても、役所以外の種類の多さに迷う人も多いのではないでしょうか。

とはいえ、一番重要なのは、国家公務員になるか、地方公務員になるか、ということです。さらに言えば、地方公務員は都道府県なのか、市町村なのか、ということです。

この選択で今後の人生は大きく変わることになりますが、決して年収だけで判断してはいけない理由を現役の地方公務員の私がお伝えします。

※特殊な公務員もあるので、この記事では市役所や区役所に勤める一般職をイメージしてください。

仕事内容(やりがい)

国家公務員と地方公務員では、仕事の内容が全く異なります。(国家公務員法と地方公務員法が異なるように)

国家公務員は国の中枢的ポジションです。国内だけでなく外交を含め、国のかじ取りを任されるわけですから、まず規模感が違いますよね。基本的に国民に対して折衝することはありません。

一方、地方公務員は県庁、市役所がメインですから、国民との折衝がメインです。教師、警察官、消防士も基本的には地方公務員です。対象とする仕事の幅が広く、異動するたびに担当業務が大きく変わることに対応することが大変です。

住民との折衝がストレスをわける

地域住民がいきなり国へ要望にいくことはまずありません。まずは、住んでいる地域の役所からです。

仕事の規模感でいえば圧倒的に国家公務員ですし、住民との折衝があまりない分、モンスタークレーマーに悩まされません。ただし、完全な政治の世界ですのでうえの発言が左右します。昨日まで右だったのものが今日は左で、また右なんてことも日常茶飯事です。そのため部署に限らず、どの部署も激務で、労働時間は長いです。

一方、地方公務員はいく部署によっては労働時間が短くなりますが、住民とのやり取りが多くなる分、ストレスは確実にたまります。やれる仕事も限られ、小さい範囲でしか管理もありませんのでやりがいは低いです。

地方公務員でも、例えば県庁であれば県下すべての業務となりますから、住民苦情はさほどありません。処理するのは、県の出先の県民センターなどになります。

勤務地は全国各地

いきなりですが、質問です。

あなたは、

  • 旅行(国内、海外問わず)が好きですか?
  • 平日の仕事終わりに寄り道をして帰りますか?
  • 休日に外へ出かけますか?

ここで問われているのは、転勤と異動の多さです。

国家公務員になれば、全国転勤は当たり前です。そして、人事異動のペースが地方公務員よりも多いですから、その頻度も当然多くなります。

極端に言えば、いま北海道に勤務している人が1週間後に沖縄県にいかなければなりません。

日本といえど、その地方の言葉、風習、環境は全く異なります。そこに合わせていき、合ってきたころには異動です。

なので、さきほどの質問にすべて「YES」で答えられる人は、国家公務員に向いています。

一方、地方公務員であればその範囲は制限されます。

例えば、東京都であれば東京都内(特別区や国への出向は除く)の異動しかありません。特別区であれば、その特別区内でしか異動しません。

人口がほとんどいないような村で公務員になれば、役所はひとつしかありませんので、人事異動はありません。

このように、地方公務員のメリットは、移動範囲が少ないことです。

引っ越しは思っている以上に大変です。

  • 引っ越し業者を手配
  • 荷造り⇔荷ほどき
  • 電気、ガス、水道、ネット等を解約⇔契約
  • 役所へ転出手続き⇔転入

などなど。

国家公務員であれば1年~3年で異動することになりますから、相当な頻度となります。一方、地方公務員は、3年~5年で異動です。

ちなみに、引っ越し直後は鬱になる可能性が高くなるので注意してください。

家族の理解を得られるのか

さらに、家族がいる場合はもっと大変です。

家族構成にもよりますが、基本的に

  • 家族と一緒に異動
  • 単身赴任

の2択を迫られることになります。

特に小さい子供を転勤族にしたくないのであれば単身赴任という選択肢しか残されていません。

インターネットが当たり前の現代では、小学生で転校を繰り返しても問題はないのかもしれませんが・・・とはいえ、子供が成人したからといって配偶者が引っ越しについてきてくれるかは分かりません。

配偶者からしても、20年間もその街で生活してきて、引っ越す方がもっと大変ですからね。

定年まで頑張って!ってなもんです。

となれば、下手をすれば60歳の定年まで、ずっと単身赴任なわけです。耐えられますか?

実際に、国から地方自治体へ転職してくる人は多いです。やはり激務なのか、その転職理由はほとんど家庭(子育て)のためです。

マイホームか賃貸か

夢は、マイホームを建てて家族と楽しく過ごすという人も多いでしょう。

マイホームを買っても、家に帰るのは長期休暇のときだけというパターンもあり得るのです。

では、地方公務員であれば大丈夫かといえば、そうでもありません。

北海道の端から端まで毎日通勤できると思います?東京都や大阪府のような大都市で通勤可能であればまだ何とかなりますが、車がいるような地域であればまず自宅から通うことは不可能です。

不可能というのは、物理的にではなく、精神的・肉体的・金銭的にという意味です。

国家公務員には専用の国家公務員宿舎が全国に整備されており、家族寮や独身寮などに入寮できます。(場合によっては抽選です)

しかし地方公務員には、公務員住宅(公務員宿舎)はあまりありません。この違いも異動の範囲と頻度を考慮しているものです。

まとめ

仕事のやりがいを感じるポイントは人それぞれですが、それはなってみないと分かりません。どの部署に配属されて、どんな仕事をするかは採用されてからしか分かりませんからね。

単純に言えば、国家公務員は、国家のために仕事をする。地方公務員は、地域住民のために仕事をする。それだけの違いであって、それぞれの立場のもと仕事をします。

それぞれの機関は法的に平等ですが、実情はやはり国>都道府県>市町村という位置づけになります。国や県に対してヘコヘコする必要はありませんが、しなくてはいけない場面も多いということです。プライドが高い人は、絶対に国家公務員になってください。国や県、住民に頭を下げることに抵抗がある人は地方公務員には向いていないです。

なお、国家公務員には

「総合職」=「キャリア」

「一般職」=「ノンキャリア」

キャリアにはほとんどなれません。国の中枢ですから、東京大学卒業者がほとんどです。出世スピードや給料は総合職のほうが高いですが、激務です。国会中継で後ろに映っているような官僚はキャリアです。

また、地方公務員には「上級」「中級」「初級」とあります。

  • 「上級」大卒以上
  • 「中級」専門卒以上
  • 「初級」高卒以上

当然、出世は上級のほうがしやすいです。しかし、給料は各自治体によって評価が異なります。18歳の高卒で入っても、22歳の大卒の年齢になった時に同じ額もらえる自治体もあります。

公務員の仕事は、国家、地方に関係なく、「謝る」仕事だと思っています。誰にもどこにもぶつけられない思いは公務員に向かいます。要は、公務員はどれだけいいことをしても褒められることはなく、ただ、理不尽に怒られる仕事なんです。なので、個人的には、自分のプライドの高さをどう評価するかで判断すべきだと思います。

プライドが高いままで精神的に病んでしまって、退職する人を多く見てきましたから。

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