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公務員の激務・楽な配属先部署ランキングに騙されてはいけない

jitchan

公務員はどこの部署に配属されるかで公務員人生が決まると言っても過言ではありません。公務員人生のスタートとなる部署が忙しいのか暇なのか、あらかじめ知ることができれば精神的にも楽です。

しかし、激務・楽な配属先部署ランキングに騙されないでください。ランキングという意味がないものを信じないでください。気にするだけ無駄です。

また、本当にそんなランキングがあったとして人事異動の希望は通りません。それが公務員組織というものです。その理由を解説します。

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配属部署のなかでも係(班)によって業務内容と業務量は全然違う

公務員がやる仕事は多種多様、その数は膨大です。役所は縦割りと厳しい声がありますが、役所は縦割りでなければ仕事がまわりません。部署の中には係(班)があり、役割を分担しています。

同じ部署に配属されても、係(班)によって担当する仕事は違います。同じ係でも隣の係がやっている仕事の詳細は分かりません。仕事の内容が違うということは忙しさも違います。

例えば、私が所属している部署では4つの係があります。それぞれで全く別の仕事をしています。正直、隣の係が何をやっているか、問い合わせに回答できるほどの知識はありません。

そのため、同じ部署でも、ずっと残業している係と毎日定時ダッシュしている係が生まれます。これが、部署だけでホワイトかブラックかを判断できない理由のひとつです。

希望する部署やすべての部署には異動はできない

大卒22歳で公務員になり65歳まで勤務すると考えると43年間、仮に異動を3年毎と計算すれば、14もの部署を経験することになります。なかには、部署に出戻ることもあります。昇進すれば異動頻度も多くなりますが、平均すれば10部署程度が経験の限界です。その部署の中に係がありますから、役所人生において役所の仕事を網羅することは不可能です。

また、人事異動の希望が通ることはまずありません。職員一人一人の希望を聞けません。誰かは誰もが嫌がる仕事をしなくては役所はまわりません。一部、希望が通る人が目立つだけで、99%の人は希望通りにはなりません。

暇な部署に行きたいと願ったところで無理です。

年度や時期によって部署の忙しさは変わる

年度末が一番忙しい部署が多いのは予算の執行のためですが、そういった部署ばかりではありません。出納閉鎖の5月がピークの部署もあれば、予算編成の11月がピークの部署もあります。年間を通して仕事量の波があり、年度によって仕事量が大きく変わる部署がほとんどです。

国勢調査を行う部署で、国勢調査は5年に1度おこなわれますから、その年に配属された人は地獄を見ることになります。以外の4年は毎日定時ダッシュ、それほどまでに差がうまれます。選挙管理委員会もその代表です。選挙がなければ暇ですが、選挙となれば家に帰れないことも普通にあります。休みは存在せず30連勤も普通です。選挙事務の激務で仕事中に交通事故を起こした役所の職員もいたほどです(情状酌量の余地があり懲戒免職処分にはなっていません)。

つまり、配属されるタイミングによって、ホワイトかブラックかが変わります。防災課は災害が起きなければ暇ですが、災害が起きれば基本的には毎日終電です。時と運です。

結局、ホワイトかブラックかは自分次第

公務員の忙しさを決定するのは、本庁だから激務、出先だから楽だなんて単純なものではありません。どれだけ忙しくない部署の係に配属されたとしても、パソコンの文字入力もできない同僚がいればフォローの役目はあなたになるかもしれません。

上司が細かいタイプや右へならえのタイプだと、すべて仕事を押し付けられ仕事量は増えます。いつ災害が起きるかわかりませんし、政治の力で新しい仕事がふってくるかしれません。

少し厳しいことを言えば、自分の能力がないから激務になっている場合もあります。ある意味、能力の差でもあります。20年選手と新規採用職員が同じ仕事をして同じ時間で処理できるはずがありません。

つまり、人事異動先を気にしても意味がありません。部署の業務量を気にしても意味がありません。その部署でこいつは仕事ができると判断されれば、それだけ仕事がふってくるのが公務員の世界です。

途中でホワイトにもブラックにもなります。激務だといわれている部署でも定時で帰る人は一定数います。仕事ができる人で片づけてしまうのは少し野暮かもしれません。見方を変えれば、窓際族ですし、空気が読めないとも思えます。

ホワイトにするもブラックにするも自分次第です。

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ABOUT ME
こむいん
こむいん
現役の地方公務員
とある地方自治体の行政職として10年以上働いています。FIREを目指して活動中。
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