公務員試験の合格順位(採用候補者名簿順位)は出世に影響しないは半分嘘になる
多くの人にとって公務員試験の結果は出世に影響しません。大事なことは入庁してからの働きぶりであって、求められているものは試験時の順位ではないからです。ただ、一部の人を除きます。公務員の世界ではどの部署のどの係の席に座るかがし出世に大きく影響します。公務員試験の結果は新規採用職員として最初に配属される部署に影響を与えることは事実だからです。
しかしながら、公務員の人事は退職者数が確定し採用者数が決まる仕組みですから、ポストがなければ配属されることはありません。採用されて1年後に担当から係長へ昇格!なんてことは有り得ませんので、公務員試験の結果は気にする必要はありません。
(参考)国家公務員は合格=内定ではありません。「合格=採用候補者名簿に載る」ことであって、まだ候補者の段階です。名簿に載った人が全員採用になるわけではありません。一方、地方公務員は「合格=内定」です。
出世に重要なことは公務員試験の順位でなく入庁してからの成果
公務員試験の採用面接は基本的に2回それぞれ20分~30分程度です。プレゼン発表やグループディスカッションなどが加わりますが大手民間企業ほど多くはありません。たった数回の面接では、その人の本質を見抜くことなどできません。採用されてすぐに懲戒処分を受けている職員がいることからも採用試験の限界は明らかです。
一方、同じ職場で365日一緒に働いていれば、その人の本質は概ね分かります。地方自治体によって昇任までの期間は異なりますが、仮に10年目に昇格試験があるとします。10年間の成績が積み重なって評価されるわけですから、仕事はできるけど人間関係の構築ができない人は評価されません。10年目の評価をするときに公務員試験の点数や順位は全く関係ありません。
公務員試験の結果が最初の配属先に影響することは事実
学歴が高く優秀な人ほど出世部署に配属されます。出世に関していえば出身大学の派閥に入ることも重要ですが、企画、人事、財務などの出世部署に配属されれば出世する確率が上がることは事実です。
出世部署は基本的に激務です。頭の良さよりも体力が大事とも言われますが、基礎スペックが高いにこしたことはありません。その判断基準に、学歴や公務員試験の結果が反映されないとすれば嘘になります。新規採用職員の成績の判断は採用試験でしかできないからです。出世部署で結果を残せば次の異動も出世する席に座ることになりますので一部の人にとっては公務員試験の結果は重要な要素です。
しかし、ポストには限りがあります。辞める人や異動する人がいなければその部署に配属されることはありません。激務部署は新規採用職員をとるなら、若手職員で有望株をとりにいきます。新規採用職員の教育は相当なコストなので積極的に受け入れたい所属は多くありません。銀行員から転職してきた人がケースワーカー、大手ゼネコンの人が市民課の窓口に配属されるのが公務員の世界です。出世部署のポストで働いてないと出世できないことなどありませんので、多くの人は気にする必要はありません。
公務員試験の順位は不合格の場合にしか成績開示ができない地方自治体が多い
基本的に、公務員試験の成績開示の条件は不合格だった場合に限られます。不合格だった人は、自分の得点(率)や順位を知ることができることで答え合わせができるからです。一方、合格者には開示しないことが一般的です。合格以上の成績は不必要と判断されているためです。
合格の場合でも成績開示できる地方自治体もある
あまり多くはありませんが、合格の場合でも請求すれば成績開示ができる地方自治体もあります。この場合においてのみ、首席=1位、次席=2位、といった自分が何位で合格して入庁したのかが分かります。
公務員試験の合格順位をずっと言っている人は恥ずかしい
自分が何番で合格したかって気になります?自分が何番であろうが、合格は合格じゃないですか?大学受験でも入学すればみんな平等です。順位なんて関係ありません。
公務員試験の順位は公務員生活に何の影響もありません。誰が1位で2位なんて気にしている人はいませんし、そう思って接している人もいません。そもそも、合格しているのに自分で成績を開示請求する人は多くありません。公務員として働きながら10年、20年経っても首席合格がどうとか次席合格がどうとかいっているのは相当恥ずかしいです。
ネットでは、公務員試験に首席で合格!次席で合格!という人であふれています。例えば、「公務員試験を1位で合格した人が教える公務員試験の面接のやり方を教えます!」なんてどうでしょうか?きっとすごい情報を教えてくれるんだろうなと思いませんか?
でも、冷静に考えてみてください。1位で合格したといっても、どのように採点がなされていて、どのような基準かもわからないわけです。1位で合格したからといって、役所は採点基準を教えてはくれません。2人が受けて1人が採用されたら、その人は1位、つまり首席を名乗れますからね。人事課にいた人が公務員試験に合格できる面接の方法を教えます!という情報と同じです。担当レベルに人事権なんてあるわけないですから。
成績開示ができない(自己採点ができない)合格した人よりも成績開示ができる(自己採点ができる)不合格だった人から、なぜ、私の面接は落ちたのか、何がダメだったのか、を聞くほうが絶対に有意義です。成功に理由はありませんが、失敗には必ず理由があるからです。
