共感性羞恥とは、具体的にどういった現象、症状なのでしょうか。
(共感性羞恥の読み方は「きょうかんせいしゅうち」です。)
本記事では、私の実体験もふまえながら、共感性羞恥について探っていきたいと思います。
私自身の経験「みんなそうじゃなかったの?」
実は、つい最近まで「共感性羞恥」という言葉自体、全く知りませんでした。
まず、私の経験について話しておきます。
(サラッと読みとばしてもらっても構いません)
先日、友人の結婚式に出席したときのことです。
式の途中の馴れ初めムービーや挨拶の際、妙な恥ずかしさにおそわれます。
しかし、私は平常運転。
なぜなら、私にとって珍しいことではなかったからです。
普段、友人と話をしているときは何ともないのに、ある瞬間にスイッチが入ったかのように恥ずかしくなるのです。
もちろん、結婚はおめでたいことですし、わたしもうれしいのですが、うれしいことよりも恥ずかしさが勝るのです。
その感覚におちいってしまったが最後、もうムービーなんて直視できたものではありませんっっ
・・・ん??
そうですよね。。。
なんであなたが恥ずかしくなるの?と、疑問に思われた方も多いのではと思います。
(逆にいえば、ここで疑問を抱いた方は共感性羞恥ではありません。)
私は、いち出席者にすぎません。
当然、新郎・新婦の二人のほうが恥ずかしいはずなのです。
なにせ二人のムービーなわけですから。
式が終わり、同席した友人に「恥ずかしかったね」というと、
緊張したり恥ずかしくなるのが二人なら理解できるけど、なぜあなたが?と言われました。
そこで初めて気が付いたのです。
え?これってみんな同じ思いじゃないの?
思い返せば、様々なシーンでこの感覚におそわれてきました。
進学や就職の際にはかならず面接があります。
私は人がやっている面接を見ると恥ずかしくてたまりませんでした。
また、テレビなど、実際に目の前で起こっていなくてもこの感覚は現れます。
とくに、告白やお見合いのシーンが苦手です。
その行為を見ること自体が恥ずかしい。
「ニンゲン観察バラエティモニタリング」や「ナイナイのお見合い大作戦!」などの番組は見れたものではありません。
番組が嫌いだとかではなく、恥ずかしくて直視できないのです。
人によっては、ドッキリ番組や恐怖を感じさせるような映像がダメな人もいるようです。
そして、それは、仲が良いほど、身近な存在ほど強く現れます。
当然、赤の他人でも恥ずかしいですが、身内や友人となると比ではありません。
また、おかしなことに自分がやる分にはどうもないのです。
もちろん、恥ずかしいと思いますし緊張もします。
ただ、自分がやったほうがまだマシだと思うほど恥ずかしくなるのです。
私は、今の今まで、この感覚が全員に共通しているとばかり思っていました。
だから、あえて口にしようと思わなかったのです。
ふと、友人の結婚式で発覚してしまったこの感覚が不思議でなりませんでした。
共感性羞恥とは仮の名称であり病気ではないが原因は不明
しかし、この感覚、この謎が明らかになるときがきます。
「マツコ&有吉の怒り新党(テレビ朝日)」という番組で”共感性羞恥”が紹介されました。
この感覚は心理学の世界でも未だに研究途中であり、仮の名称だそうです。
そのため、「病気」との定義もされておらず、原因も詳しく分かっていないようです。
また、心理現象の明確な定義はありません。
しかし、専門家の方がおっしゃられていた一般的な定義としては、
「共感性羞恥とは、人が恥をかくような場面を見たときに、まるで自分が恥をかいているように感じてしまう心理的な状態のこと」を指すようです。
人によっては、人が怒られている場面を見たときやつらい場面をみたときに、自分のことのように感じてしまう人もいるようです。
厄介なことに、自分基準で恥ずかしいを判断しますから、
相手が何とも思っていないことでも自分だけが恥ずかしいという現象になるのです。
ミラーニューロン現象とは違う
ちなみにですが、スポーツ(例えばマラソン)を見ていて、自分も一緒に走ったような気がしてくることとは違うようです。
これは、ミラーニューロン現象という脳科学の分野で証明されている現象だそう。
ミラーニューロンの象徴的な働きとしてスポーツ観戦がある。
選手がプレーしているのを見ることも、自分がプレーしていることと同じになる。
また、誰の動きを見ても同じように反応するのではなく、ファンである選手、応援している選手の動きを見ているときに、より強く反応するようだ。
このようにミラーニューロン現象は、他人がしていることを見て(鏡=ミラーが反射するように)自分のように感じることを指します。
個人的にはあまり違いはわからないのですが、
共感性羞恥はまだ研究途中ですので、結果的にミラーニューロン現象の一部だったという結論もあり得るかもしれません。
日本人は、10人に1人の割合で存在する
同番組での10代~80代の男女500人アンケートの結果、経験ありが「10.4%」の割合でした。
つまり、日本人の10人に1人が共感性羞恥をもっている割合だとみて差し支えないでしょう。
私は、どうやらその1人らしいのです。
めずらしいからといって喜ぶ気には全くなれませんが・・・
まとめ
共感性羞恥は、心理学の中でもまだまだ研究中の分野です。
その症状の理由や原因、またその対策方法は解明されていません。
感受性豊かといえば聞こえがいいようですが、発達障害やアスペルガー症候群と揶揄(やゆ)されることもあるみたいです。
しかし、病気ではありません。
研究途中ということですので、議論がぶれることは当たり前です。
もし対策があるとすれば、見ないようにするしかありません。
自分が今まで経験してきたことをふまえ、その場面にでくわすことをあらかじめうことを避けるのです。
冷静になってみれば、自分が恥ずかしい思いをしているだけで、
周りから見れば、あなたが恥ずかしいことを実際にしているわけではありません。
何も恥じず、一緒に抱えて生きていきましょう。
私もまさにこれですが…辛いですよね
恥ずかしさもそうですが、これから不幸になる話、騙されていく話、信用が裏切られる話等々の本が読めないし、アニメやドラマが見れません。
ワンピースも何度も中断してやっと先に進める感じです。
なんとかしたい!