公務員でもFIRE(セミリタイア、アーリーリタイア)は可能なのか

公務員を辞めること自体は簡単です。

しかし、その後の人生設計において、

  • 転職
  • 引退

のどちらを選択するかが問題です。

  • 精神的につらかった
  • 独立起業したい
  • 公務員の世界が合わなかった

など、理由はどうであれ、

転職の場合は、働くこと自体は嫌ではない人も多くいます。

一方、引退の場合は、退職後に働くことを想定していません。

働くことからリタイアするわけです。

では、公務員の早期リタイアは可能なのでしょうか。

可能か不可能でいえば、可能です。

実際に現役の公務員がFIREした実例も紹介しますが、

結局のところ「勇気次第」です。

fireして何をやりたいか、逆に何を諦められるか、

そこにすべてかかっています

FIREとは略語で経済的な自立と早期退職を指す

近年、若者のあいだで「FIRE」が流行っています。

これは、アメリカを発端にして海外に広まり日本に入ってきたムーブメントのようなもので、

  • Financial(経済的な)
  • Independence(独立、自立)
  • Retire(引退)
  • Early(早く)

の頭文字をとった略語です。

「Financial Independence,Retire Early」を直訳すれば「経済的な自立、早期引退」ですが、

要は、これまでの一般的な引退の年齢である50代や60代ではなく、

20代や30代という若い段階で引退を目指すという趣旨です。

日本においてセミリタイアやアーリーリタイアでも同義ですが、もっと早期に、というイメージでしょうか。

もちろん、引退後は自分の好きなことをすることを目的とした生き方になるので、

リタイア=自分の嫌いなことをしない、であって、決して何もしないということではありません。

(経済的な自立は必須条件なので重複しているような気もしますが、

いわゆるニートと差別化するためにあえてなのかもしれません)

そんなこと可能なの???

と思う人も多いかもしれませんが、実際に達成している人はいます。

しかし、決して誰もができるような簡単なことではありません。

公務員のFIREは勤続年数に比例して難易度が高くなる

FIREを実現するためには、

  • 節約(倹約)
  • 資産運用(投資)

が必須条件になります。

FIREを達成している人の多くは、この2つを極めるレベルに実践しています。

およそ大学を卒業した22歳で就職してからリタイアするまで徹底するわけです。

では、こと公務員においてFIREは可能なのか。

結論からいえば、かなり難しいです。

なぜなら、公務員の世界は完全に年功序列だからです。

以下の記事で、地方公務員では一番給与水準の高い東京都をベースに年収を考察していますが、

>>>「公務員で年収1000万円以上は可能?平均年齢別で調査!

基本的に公務員の給与カーブは、50歳まで上がり続け、そこから徐々に下降して定年退職となります。

20代の若手職員や30代の中堅職員が年収1,000万円を超えることはありません。

超えたければ、転職するしか方法はありません。

>>>「公務員の最高年収は1000万円。嫌なら辞めるか転職するしかない。

また、成果を上げたからといってボーナスが大幅に増えることもありません。

公務員の場合、20代や30代でがっつり稼ぐことは実力主義の民間企業と比べて非常に困難なわけです。

「手取りー支出=貯蓄」

ですから、手取り(年収)が固定されている以上、支出を減らす以外に貯蓄する方法はありません。

ただ、公務員の唯一のメリットは、支出を減らすことができる点です。

公務員は普通に勤務している分にはクビにはなりませんから、

飲み会など、お金のかかる付き合いをすべて断っても給料には影響しません。

どうせ辞めると思って働くなら、出世もしない前提でしょうから、なおさらのことです。

早期リタイア後は投資運用が一般的

早期リタイア後の収入は0ですから、貯蓄を投資しにまわし、運用していくのが一般的です

株式投資などで資産運用しなければ、その分、アーリーリタイアまでに貯めるお金を増やす必要がありますので、

早期での引退はほぼ不可能になります。

※公務員は、株式投資やFXは副業にあたらず、合法なので安心してください

>>>「【まとめ】現役公務員が副業で稼ぐ方法を徹底解説します

例えば、月10万円を株式に投資し、4%で複利運用したとして、

  • 8年間:11,291,854円(元本960万円)
  • 18年間:31,559,245円(元本2,160万円)
  • 28年間:61,774,534円(元本3,360万円)

となります。

あくまで理論上の値です(税金などは考慮していません)。

20代の公務員が月に10万円貯蓄することの難しさも本来は考慮しなくてはいけません。

>>>「公務員の手取りは少ない?30歳で20万円以下は当たり前で初任給をこえるには5年必要です

ただ、複利の力がどれほどすごいのか、また時間に比例することがわかってもらえると思います

このように、現役時代から投資することは必須条件になります。

引退後にも配当金などで生活レベルを維持する必要がありますから、

現役の時代からマネーリテラシーを高めておくことは大切です。

もちろん、投資はリスクと考え、貯金だけでFIREすることは可能です。

ただし、20代や30代でのFIREを目指すのであれば、資産運用は必須になります。

FIREの難易度(必要な資金)は人によって異なる

FIREの難易度は、引退後の資金力に比例します。

ただ、必要な資金に基準はありません。

人によっては100万円でもいいでしょうし、1億円あっても不安な人もいるでしょう。

もちろん、貯蓄はあればあるほどいいのですが、そういった思考では一生のうちにアーリーリタイアは不可能です

公務員に限らず日本の一般的な企業は年功序列で、年齢とともに年収が上がるようにできています。

アーリーリタイアしようと思う35歳前後には、

  • 地位も上がり
  • 年収も上がり

責任も増えて退職しにくい構造が出来上がります。

年齢が上がれば上がるほど、家族が増えれば増えるほどアーリーリタイアは難しくなり、

  • 両親
  • 配偶者
  • 子供

など養う人が増える分、お金はかかります。

人によっては、自分の家族以外にも兄弟や両親の介護が必要となってくるかもしれません。

もちろん、結婚せず、家族をつくらず、自分の家族との縁も切る

そんなことができるればハードルはさがります。

結局のところ、アーリーリタイアするためには、独身が最強です。

もっと欲を言えば「DINKs」こそ最強です。

DINKsとは、

  • Double Income 夫婦2人の収入
  • No Kids 子どもがいない

の頭文字を取った言葉で、子どもをつくらない選択をした共働きの夫婦のことをいいます。

こればかりは価値観の問題なので、誰が正しいとか間違っているとかの話ではありません。

なお、生活レベルをどの水準におくかは非常に重要です。

  • いい部屋に住んで
  • 毎日、豪遊して
  • 定期的に旅行にいって

このような水準を目指すのであれば、セミリタイア時の貯金は相当な額が必要になります。

というより、まず公務員では無理です。

FIREを目指す以上は、生活レベルを下げること前提で考える必要があります。

公務員がFIREした事例を紹介

実際にFIREを達成した公務員の方が雑誌に取り上げられていたので紹介します。

ケース①30代の地方公務員(男性)

  • 32歳のとき資産4,200万円でFIRE
  • 地方公務員として勤務1年目からFIREまで年間200万円~300万円の貯蓄の70%を(インデックス)投資して資産を築いた
  • 生活費は月10万円程度

正直、20代の地方公務員が年間200万円の貯蓄をしようと思うと、食べるものすら節約しないと話にもならないレベルです。

仮に月の手取りが20万円だとして、生活費の10万円を引くと、年間120万円

夏と冬のボーナスの全額を貯蓄してようやく200万円に届くかのレベルです。

基本給だけで手取りが20万円を超える20代の地方公務員はまずいませんから、それなりの残業がある仕事をしていたものと思います。

残業代がなければ、20代の地方公務員の手取りからして、年間300万円の貯金は不可能です。

ただし、実家暮らしで家賃、光熱費、食費などが親もちなら、可能性は十分にあります。

その場合、逆に月10万円の生活費は使いすぎではあります。

どちらにせよ、かなりの質素・倹約が必要です。

ケース②50代の国家公務員(男性)

  • 48歳のとき資産7,000万円でFIRE
  • 国家公務員としてFIREまで年間250万円~300万円を貯蓄して資産を築いた
  • 生活費は月12~13万円程度

国家公務員の場合、人事異動の度に転勤レベルの移動をしなければなりません。

家賃補助も最大月28,000円ですから、官舎に住む人も多く、この方も例にもれなかったようです。

FIRE後の生活はというと、資産を年間150万円ほど取り崩して使っているそう。

計算上、約50年間は生活できます。

年金なども考慮すると、少なくとも平均寿命までのルートは確保されていますね。

実際は、短期アルバイトなど自分のやりたい仕事があればやっているそうなので、もう少し余裕がありそうです。

この方のように、FIRE後は何もしないのではなく、自分の好きなことをやる生活というのは憧れるものがありますね。

結局、FIREする勇気があるかないか

アーリーリタイアするためには、20代から30代という貴重な時間を犠牲にしなければいけません。

同じ世代の人たちが、

  • 外食や飲み会にいって
  • ブランド品を身に着け
  • 海外旅行している

その横で、ひたすら貯金または投資にまわすことをしなければなりません。

のちの人生のために今を犠牲にする

これは非常に難しい問題です。

義務教育から大学まで勉強する人生か、ヤンキーで勉強しない人生のどちらが幸せかという問題と同じジレンマを抱えているからです。

注意したいことは、

アーリーリタイアすることが目的となっていると、後悔に押しつぶされる毎日を迎えることになるということです。

あくまでアーリーリタイアは手段であって、目的は別にないといけません。

仕事でもそうですが、目的と手段が気が付けば逆転してしまう人は本当に多いです。

人は常に不安になる生き物です。

1億円あっても不安な人は働きつづけます。

公務員で働く以上は、年齢が上がれば年収もあがり、辞めなければ生活に困ることはありません。

それがわかっているからこそ、リタイアには相当な勇気が必要です

公務員でも、10年間勤務して、節制すれば1,000万円程度の貯金をつくることは可能です。

しかし、それでは足りないと考える人が多いでしょう。

一方、貯金が100万円しかなくても、辞める人は辞めます。

公務員に限らず、fireが可能かどうかは、結局のところ勇気次第。

fireして何をやりたいか、逆に何を諦められるか、にかかっていいます。

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