「公務員は真面目な人ほど損をする」というのは本当でもあり嘘でもあります。
結論からいえば、
- 一生ヒラでいいから残業はせずにプライベートを優先したいと考えている人⇒損
- 残業は多くても評価されて出世(年収アップ)したい人⇒得
と、公務員になって自分がどうしたいかによって損得は変わってきます。
真面目とは、「うそやいいかげんなところがなく、真剣であること。本気であること。誠実であること。また、そのさま。」とあります。
つまり、真面目であること自体は損ではなく、むしろ得であるといえるといえます。
公務員は真面目にやればやるほど損するのは本当?
「公務員は真面目な人ほど損をする」というのは正解でもあり不正解でもあります。
確かに、公務員は仕事のできる能力にかかわらず給料は同じですし、昇給額も変わりません。
人事評価制度によって多少の差はあれど、年収にして10万円も変わりませんから、頑張り損と言われればその通りです。
>>>「公務員の人事評価制度は意味がない?給与(ボーナスや昇給)に反映されても年間10万円という現実」
さらに、仕事ができない人に重要な仕事を持たせればトラブルを招きますから、レベルに応じて担当を決めているのが実情です。
仕事ができる人は、仕事をどれだけ片付けようと、次から次へと仕事をふられ、仕事ができない人の分までカバーしなくてはいけません。
一方、仕事をしない人はらくな仕事で定時退庁・・・なんてことが起こっていることは事実です。
そのため、真面目に仕事をやっている人ほど、仕事が減らないという意味では、損をしています。
しかし、仕事を任せられるということは損ばかりではありません。
例えば、月に30時間程度の残業をした場合、1年目でも残業代で月の手取りは5万円以上増えます。年収にすれば、手取りで60万円以上アップです。
月の手取りを5万円以上増やそうと思っても、公務員の場合は10年以上勤務する必要があることを考えれば相当な額であることは言うまでもありません。
また、仕事量や残業時間によって業務成績を評価されることが往々にしてありますから、出世したい人にはもってこいです。
激務な部署=出世できる部署であることは、周知の事実でしょう。
公務員は給料が低いですが、課長や部長に出世すれば別で、年収1,000万円も十分に狙えます。
そのため、真面目に仕事をすることで、年収アップ、出世ができるという意味では、得をしています。
つまり、公務員として
- 一生ヒラでいいから残業はせずにプライベートを優先したいと考えている人⇒損
- 残業は多くても評価されて出世(年収アップ)したい人⇒得
になります。
公務員で本当に損をするのは、断れない人
実は、公務員で一番損をする人は、断れない人です。
本当は私の仕事じゃないのに頼まれたから受けてしまったり、本当は休暇予定だったのに急に仕事が入ったから休みを取り消すようなタイプは損をします。
なぜなら、周りが頼りだすからです。
真面目であろうがなかろうが、関係なく、あの人に任せれば何とかしてくれるという印象をもたれたら最後です。
無理して残業(ときにはサービス残業までして)している人も多いでしょう。
残業は上司からの命令ですから、仕事をしろと言われてしまえば、一定受けざるを得ません。
それが組織の一員としての役割です。
しかし、頼りにされることと、あてにされることは違います。
そこの区分はしっかりつけましょう。
あてにされているなと感じたら、新しい業務はすべて断ってくださいね。
そうしないと、周りも気が付きませんから。
あなたはどうしたい?
私は仕事をしていて、自分が損な役回りだな~と感じたことはありません。
業務量が多くても、激務な部署に配属されても、一定の仕事を任せられている=信頼されていると思う性格だからです。
飲み会のセッティングひとつにしても、どこかでつながってくると思っているタイプだからです。
確かに、1日ネットサーフィンをして終わる人と、トイレにいく時間すらもったいない人の給料が同じことに不公平だとは思います。
腹も立ちます。
しかし、自分は損していると思って、1日ネットサーフィンをするようなポジションにいきたいですか?
私は、ノーです。
そっちの世界にいくことは、人として終わりだと思うからです。
一度、そっちの世界を知ってしまえば、もどってこれませんよ?
今後異動する部署も、そういうところばっかりになりますからね。
周りもそんな考えの人に囲まれていると、プライベートまでそうなりますよ。
迷ったらしんどい道を選ぶ。
これが結局、一番お得な生き方だと思っています。