国家・地方公務員の給料は税金によって支払われています。
一般会計と企業会計の違いはあれど、税金です。
その給料は税金の何%を占めるか知っていますか?
公務員といっても幅広いので、一番身近な市役所、つまり地方公務員の行政職で考えてみましょう。
各自治体にもよりますが、人件費の占める割合は、歳出額の約15%です。
これを多いと見るか少ないと見るかは人それぞれですが、公務員の給料は高いと思われている住民は多いです。
なにせ税金、血税なわけですから。
では、この給料を高くしているのは誰でしょうか?
実は、住民かもしれません。
住民苦情が減れば、公務員の給与は確実に減る
そもそも自治体に住む人が少なければ公務員の給料は低いです。
基本給だけでいけば明らかに平均的な給与しか貰えません(初任給でいえば、圧倒的に民間企業のほうがいいわけですから)。
同じ地方公務員でも沖縄県と東京都では約2倍の年収の開きがあります。
もちろん物価とも関係してくるのですが、それだけ住民の人を満足させるためにお金を使っているということです。
人口が多いと要望や苦情が増え、それに対応するための人件費等が増えるのはあたりまえですよね。
今や、住民は神様です。
市会議員も県会議員も国会議員も住民からの票がなければ当選できませんから、
ご飯を食べるためには住民にへこへこしなくてはいけません。
議員はいわば市民の代表ですから、議員の言うことは市民代表の言うことに置き換わるのです。
ということは、議員の言うことには基本的に対応しなくてはいけないのです。
つまり、公務員は一般市民と市民代表である議員の両方から苦情、要望を受けることになります。
よく受ける苦情内容
よく受ける苦情内容とその回答を見ていきたいと思います。
Q.なんで窓口は時間を少しでも過ぎると話を聞いてくれないんだ!
A.逆に、伸ばせるとしたらどこまで許容したら良いのですか?『全ての人に平等に、特定の人に利益を与えることのないように』が地方公務員法で定められています。皆同じ条件で同じ時間に締め切らないと、不公平になります。
1分過ぎた人を許すと、5分過ぎた人に。5分過ぎた人を許すと、10分過ぎた人に。10分過ぎた人を許すと、30分過ぎた人に。結局終わりがなくなります。
俺は特別なんだ住民の典型ですよね。
昼休み中は地方公務員法では業務に従事しなくてもいいんです。
休むことは法律で定められていますから。
しかし、受付は終了しましたという看板を立てていても、中まで入ってきて、これ教えてくれ!みたいな住民は本当に多いです。
帰り際には、すまんな、昼休み中に、といって去っていく人もいますが、本当にすまないなら来ないでくださいって話ですよ。
答えるとほかの住民との差別化になってしまいますし、昼休みなんでなんて答えた日には怒り奮闘ですからね。
自分もご飯食べているときに家に土足で入ってきて営業が始まったら怒るでしょって話です。
もういっそのこと、市役所をコンビニみたいに24時間営業にすればいいんです。
よく年末年始や土日も役所を開けろって意見が多いじゃないですか。なんで役所に合わせて仕事を休まなきゃいけないんだって。
電気代等の光熱費から職員、警備員の人件費等どんどん増やしていきましょう。
人員も今の倍にしましょう。今の人員で対応できないことは普通の人なら考えなくてもわかりますし。
単純に倍に増やせば、住民税が増えますね。
Q.税金で飯くってんだろ!誰が税金払ってると思ってんだ!
A.公務員も税金払ってます。納税は国民の義務です。憲法で定められた3大義務です。納税・勤労・教育はしてあたりまえなのです。
税金泥棒と言われてもなぜ黙っているかわかりますか?
それは反論すれば住民の立場が危なくなるからです。怒鳴ることは恐喝罪にあたります。刑法です。つまり逮捕されますから。そんなに税金を払いたくないのなら、払わなくて結構ですから、道路を歩かないで下さい。住民税を払わないなら県外に引っ越してください。公務員は国民の生活に密接に関わっています。利益を目指せばすぐに生み出せるがそれだと国民が苦しむことになります。
公務員は基本的に反論しませんから言いたい放題ですからね。
公務執行妨害で警察に通報してもいいんですけど、お互いに損なので黙っているだけなんですよ。
>>>「公務員は給料を税金からもらう公僕という批判はもう聞き飽きた」
気づかずにずっと苦情を言っている人がいますが、間違いなく役所のブラックリストに載ってますからね。
ま、ブラックリストなんてものは文書では存在しませんが、そういう人は役所中で噂になって名物人になりますから安心してください。
公務員は利益も出していないのにボーナスが出ることがおかしいという人もいますよね。
なら利益を出せるように舵をきりましょう。
住民がいうとおり、民間委託しましょう。
すべて民間に委託すれば公務員はみんなクビにできますし、願ったりかなったりです。
今まで払っていた住民税も払わなくてよくなりますからね。
やった、給料アップですよ!
民間企業は利益を追求します。
当たり前ですよね。
それを承知で公務員の仕事を民間委託しようとしているのだから。
では市役所の仕事を民間に委託したとしましょう。
利益を出すためにはこうすれば良い。※あくまで極端に表現します
・職員の給料の維持のため、住民票の発行は1枚1万円です。
それがないと引っ越しも出来ない。民間企業ならどんなに苦情がきてもへっちゃらです。だってそれがないと皆が困ることを知ってるから。・交通事故しました!ガードレールを直してください。値段は約1000万円です。
本当は50万円だけど、どうせ保険で払うんでしょ?保険金の満額の1000万円を支払って下さい。差額はもちろん市役所の利益です。こうすれば行政だって利益出せるでしょ??・水道管が破裂した!って言われても・・・・・だから?
直すのにはお金かかります。自分で直してください。不満なら水道止めます。これも有料ですから。・救急車を呼んでくれ!!!!!
えーっと・・・・今の時間は夜間料金ですねぇ~・・・だいたい10万円かかりますけど、どうします?タクシーで自分で病院の受け入れ探します?・今日のゴミ回収まだ!?しばらく回収に行きません。費用が合いません。回収は月に1回です。ゴミの燃焼で電気を発電して電気を売ります。ご協力よろしくお願いします。
・ひったくり事件発生!犯人を探して!
もちろん有料です。だってうちは民間会社ですからそんなボランティアで探すわけないでしょ?
民間企業ですから倒産することもあります。
水道を委託している業者が倒産した瞬間、住民は全員、水を使用できません。
でもいいんです。市役所が指導を・・・そうです。
その市役所はもう民間ですから、指導なんてしませんよ。
別会社ですからね。
困るのは市役所ではないですから。
隣の家との仲裁にも入ってくれませんよ。
空き家?知りません。
地元で勝手に解決すればいいんです。
地元の祭り?利益率が少ないのでやりません。
やるなら勝手にどうぞ。
ちょっと相談があるんですが・・・わかりました、1時間1万円になります。
これは極端な話ですが、家を出れば、道路があって歩けるような当たり前も税金を使って公務員が維持管理しているから当たり前に舗装されているんです。信号があるから事故が少ないんです。川には橋がかかっているから横断できるんです。
そして、この苦情を1時間、職員に言ったとします。その1時間も税金ですからね。
そして、その職員は報告書を作成しなければいけません。またそこで税金が使われています。
この前に受けた衝撃的な苦情は、道路上で犬がひかれたから助けてほしいというものです。
動物は生きていれば保険福祉の部署ですが、死んでいれば環境の部署になるんです。
しかし、道路の管理者もその犬が原因で事故が起こっては困りますから安全管理のためにかけつける義務があります。
すぐに来いと言われ、到着したときの第一声は何だったと思います?
「車のエンジン切ってこいや!税金の無駄遣いやぞ!これやから公務員は」ですよ。
確かに、厳密には数円無駄遣いをしているでしょう。
しかし、そこですか。
人を電話で怒りながら呼んでおいて、まずそこが気になるんですね。
そりゃ、こっちだって通常の現場なら切りますよ、盗難の可能性だってあるわけですから。
しかし、今回は、危ないからすぐに来いっていう緊急なわけですよ。
状況によってはすぐに対応しなければいけない事態に悠長にしていることのほうがおかしいでしょう。
救急車だって、通報現場に駆けつけてエンジンなんて切りませんから。すぐ発進できるようスタンバってますからね。
こんな通報もありますよ。
だいたいあのあたりに落下物があったから拾っとけ!
どこですか?それ・・・でもですね、公務員ですから、市民の通報を受けてそのまま放置はタブーなわけですから、辺り一帯を捜索するわけですよ。
ようやく見つけたら段ボールとかざらですからね。
次いで苦情がないということは合ってたんでしょうか。
たかだかこの通報で一体、どれほどの人件費がかかっているか想像してみてください。
道路上の捜索ですから一人でいって事故でもあったら大変ですし、一人で探せるわけがないですからね、
その通報内容では。
複数人ということは、それだけ人件費アップです。
通報→現場確認→対処→報告書作成
これが常にあるんですよ。
業務時間内はこのような対応に追われ、業務時間外に本業開始です。
そうなると、残業代という人件費がかかりますよね。
本当は言いたくない公務員の給料を下げる方法
今まで一度たりとも受けたことがないですが、これを受ければ私も答えようがない苦情があります。
絶対におこりえないので、ここで答えておきます。
それは、地元住民が一切の要望や苦情を言わず数年経ったころ
「苦情や要望ゼロやったから人件費削減できたよね?もちろん人員か給料、減らしてるよね?」
です。
これは一番堪えます。
おそらくどの公務員も明確に回答できる術がないと思います。
つまり、地元住民が苦情や要望を言えば言うほど人件費となって歳出を圧迫します。
それが税金となって地元住民にかえっていっている構図です。
その税金に対してまた苦情を言って、また人件費を圧迫するという永久機関なのです。
その均衡が破られない限りは、今の論争が永遠に続いていくと思われます。
厳密には福祉、医療に使われる税金が膨大ですが、あくまで公務員の給料という点に着目すればこういうことになりますね。
地元住民の苦情を解決するために頑張っているにもかかわず、
そのせいで残業させられ、
挙句の果てには給料泥棒ですから、
そりゃ転職したくもなりますよ。
海外の公務員だって民主主義の国であれば苦情くらい聞いていますけど、日本の公務員ほど高給ではないですよ。
単に高給でありながら極力住民対応したくないだけでしょう
論理的に成立してませんね