公務員は、男性がなるより女性がなったほうが圧倒的にお得です。
なぜなら、公務員ほど男女平等な職業はありません。
もちろん、公務員とはいえ職種によっては不平等もあります。
しかし、年収だけみれば完全に男女平等です。
また、出世や育児を考えたときに、民間企業よりも圧倒的に優位です。
要は、女性こそ、公務員になったほうがいいという話です。
女性が公務員になるべき3つの理由
女性こそ公務員になるべき理由、それは、
- 年収は男女平等であり、民間企業の平均年収より高い
- 出世して管理職を目指すこともできる
- 育児休暇等の休みが取得しやすく職場復帰も容易
の3点です。
年収は男女平等であり、民間企業の平均年収より高い
日本の男女間賃金格差は主要先進国の中で、最も高い値です。
厚生労働省が公表している「賃金構造基本統計調査」によれば、
平成29年の調査結果では、正社員で比べたとき、
- 男性 34万8,400円
- 女性 26万3,600円
その差は84,800円と大きくひらいています。
年収で比べてみると、
- 男性 348万円
- 女性 263万円
ですから、年収に換算すれば約100万円もの差があります。
少しずつ男女間の給与格差は改善されているとはいえ、女性の給料は男性の75%程度しかありません。
20年前は60%程度ということをふまえればかなり改善されてきてはいますが、まだまだ・・・
もちろん、女性の勤続年数が男性に比べて短いことや、女性管理職の少なさなども影響していますが、
これが日本の現状なわけです。
しかし、公務員において、この男女格差は全くありません。
例えば、22歳大卒であれば、男女で1円足りとも差はありません。
全く同じ給与となります。
30歳大卒、勤続年数8年、役職なし、であれば、これも男女とも全く同じ給与となります。
人事院が行った平成30年度国家公務員給与等実態調査の結果によると、国家公務員の平均年収は686万円です。
もちろん、国家公務員の平均年収であって地方公務員のデータではありません。
地方公務員といっても、都道府県なのか、市町村なのかによって大きく数字は異なります。
参考までに、2019年度に最も平均年収が低かったのは、東京都の青ヶ島村で441万円です。
しかし、さきほど紹介した民間企業の平均年収は263万円でした。
約200万円ほどの差になりますから、大きなメリットです。
つまり、女性公務員は、民間企業に勤める女性の平均年収を超えることができ、
公務員の中で、男女の給与格差もないということです。
出世して管理職を目指すこともできる
最初は同じだったのに、男性のほうがどんどん出世していって、
気が付けば、待遇や年収では大きく引き離されている・・・
なんてことは日本においては日常茶飯事です。
しかし、こと公務員にかぎってはそれはなくなってきています。
なぜなら、国が総力をあげて、女性の社会進出と活躍を後押ししているからです。
国家公務員の管理職の男女割合は、女性を30%以上とすることを目標にしています。
現実問題として、責任が重くなり自分の時間が減ることや育児の問題などもあり、
出世を望んでいない女性も多く、目標は達成することができていません。
しかし、これまで能力や実力があるのに出世できなかった女性が活躍できる時代になったことは事実です。
女性管理職が多くなればなるほど、男女間での年収の差は改善されることになります。
民間企業の男女給与差からもわかる通り、女性が出世しやすいのは、民間企業よりも公務員であることは明らかです。
育児休暇等の休みが取得しやすく職場復帰も容易
女性公務員が産休や育休を取得している割合は、100%といっても過言ではありません。
100%ですから、部署も前もって対応しますし、
なんといっても、基本給は減らないし役職も降格しませんから、
育休をとることのデメリットが全くありません。
それほど、子育てについて重要視されてきています。
育児休業後の職場復帰も子育てを考慮してくれ、
育児を理由に定時で帰れる職場に異動可能です。
また、公務員には育児や介護のためにもうけられた、1時間あたりで取得できる「時間休」もありますから、
それらを活用すればワークライフバランスを適切に保つことができます。
こどもが急に熱を出して、迎えにいくことも無断欠勤扱いにはなりませんから。
正直なところ、
「こども」
この3文字は役所の世界では必殺技です。
「こども」のためであれば、早く帰ろうが、仕事を放棄しようがすべて許されるのが役所です。
どんな仕事があろうが、一切関係ありません。
もちろん、カバーは、若手職員がすることになりますが・・・
女性が公務員になるなら今がチャンス
今、公務員は女性の採用率を高めています。
女性の採用数をあげないことには、管理職の割合も増やせません。
男性と女性では離職率も違います。
やはり、女性のほうが、結婚や育児を契機に退職する割合が高いからです。
これを見込む必要があるわけで、事実として、内閣人事局によると、
2020年度の女性国家公務員の採用(総合職、一般職、専門職)の割合は36.8%と過去最高を記録しています。
国の中枢である内閣官房は女性比率が58.8%と、女性のほうが多い職場になっています。
「国家・地方公務員試験は女性有利どころか優遇される男女差別の試験」でも解説していますが、
正直なところ、国も地方も女性を採用します!と施策でうたっているようなものなので、
今を逃す手はないと思います。
(逆に言えば、男性が公務員になるのは少し難しい時代になってきています)
公務員の世界は特殊です。
公務員になりやすいから、年収が高いから、ワークライフバランスがとりやすいから、といった単純な理由で公務員になると、
その仕事内容と現実に辞めていく人も多いので、安易な判断は危険です。