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【2023年】公務員の有給休暇取得率からみる年間休日数と勤務日数

公務員の休暇はカレンダー通りで、

土日祝日が休みだと思っている方も多いですが、実はそれ以上に多くの休みがあります。

とはいえ、休暇制度の通り、すべて休めているわけではありません。

公務員の年間休日数と勤務日数について、現役の地方公務員が解説します。

公務員の勤務日数と休日数は基本的にカレンダー通り

消防士、警察官、看護師などの夜勤を前提とする(勤務体系がそもそも異なる)職種を除き、

公務員の勤務スケジュールは基本的にカレンダー通りです

つまり、土曜日、日曜日、祝日は休みです。

公務員の有給休暇の種類

公務員には多くの有給休暇制度があります。

基本的には、

  • 年次休暇
  • 夏季休暇

の2つ。

「年次休暇」と「夏季休暇」は、特段の理由を必要とせず取得できます

また、特別休暇(例外的な有給休暇のこと)として、

  • 忌服休暇
  • 祭し休暇
  • 育児休暇
  • 産前・産後休暇
  • 結婚休暇

などがありますが、ことが起きなければ取得できません。(子供がいないのに、育児休暇は取得できませんよね。同様に、結婚していないのに結婚休暇は取得できません。)

特別休暇は確定されている休みではありません。

特に冠婚葬祭にかかる祭し休暇や忌服休暇は親等数によって取得できる日数は分かれます。

なお、年次休暇、夏季休暇、特別休暇すべて、

国や自治体によって取得できる日数や基準が異なることに注意

国と地方自治体でも基準は統一されていません。

年次休暇日数

基本的に年間20日が付与されます。

1年間で20日間ですが、すべて取得できなかった場合は、翌年度へ繰り越すことが可能です。

ただし、年次休暇は最大で40日間。

10年間ためて一気に1年間休むことはできません。

具体例を示します。

  • 1年目 20日付与⇒10日取得(20日-10日=10日は繰越)
  • 2年目 30日(20日付与+10日繰越)⇒10日取得(30日-10日=20日は繰越)
  • 3年目 40日(20日付与+20日繰越)⇒10日取得(40日-10日=30日となりますが、うち10日は繰越できません)
  • 4年目 50日(20日付与+30日繰越)⇒40日(20日付与+20日繰越)

毎年度20日ずつ付与されるため、使い切らないと繰越ができない計算になります。

言い換えれば、その年が終わったときに20日しかプールできないということです。

公務員の年次休暇には、

  • 1日
  • 半休(午前、午後の単位で取得)
  • 時間休(1時間単位で取得)

と、かなり取得しやすい状況になっています。

時間休は育児や介護を目的としてつくられた制度ですが、

子供がいなくても介護する人がいなくても使えるので便利です。

夏季休暇日数

公務員にお盆休みはありません。

夏季休暇は、お盆休みの代わりに設けられた休暇だと思ってください。

夏季休暇とは、6月から9月まであいだに期間限定で付与されている特別休暇のことです。

期間限定ですから、ポイントと同じで、その期間に使わないと消滅します。

夏季休暇は、標準で5日間が付与されます

(国家公務員は3日、地方公務員は多くの自治体で5日ですが6日の自治体もありバラバラです。)

ただし、期間限定です。

ポイントと同じで、その期間に使わないと消滅します。

業務量が多い部署に配属されると、取得0日が起こりうるわけですが、繰り越すことも延長することもできません。

 

夏季休暇の目的は、公務員がいっせいにお盆休みをとると、役所がまわらなくなるからできたものです。

民間企業であれば、お盆休みがあります。

製造業ですと、機械を駆動させる費用を考えると、みんなで休んでみんなで再開したほうが経済的ですよね。

ただ、お盆に有給休暇を強制的に充てている企業も多いとか・・・

しかし、役所はそれができません。

お盆はみんな休みなわけですから、普段、仕事が忙しく役所で手続きができない人に対応する必要があります。

もちろん、夏季休暇は、お盆の時期(8月13日~15日あたり)に連続して取得してもOKです。

連続で取得することを目的ともされていますから、連続のほうが望ましいです。

しかし、全員がそうしてしまうと、先の通り、役所に誰もいないことになります。

そのため、結局は、役職が上から順に休みを入れ、空いたところに若手が・・・となります。

夏季休暇をとっていないと上司の評価が下がるのか「夏季休暇はとったか?」という声が9月になるとあちらこちらで聞こえてきます。

(実際に評価に影響しているのかは分かりませんが、夏の風物詩みたいなものです)

個人的には、お盆休み期間中に使うことはありません。

なぜなら、お盆に出かけようにも人も多いはお金はかかるはでメリットがあまりないと感じるタイプだからです。

また、お盆休み中は住民からの電話がなりませんし、窓口にも来ません。

なので、お盆休みは自分の仕事を進めるうえでは最適です。

なんでもない土日に合わせてとって、3連休にしたほうが気分的にはいいです(制度上、連続取得が望ましいですが)

年末年始の休暇(仕事納め~仕事始め)

年末年始休暇とは、12月29日~1月3日までの6日間をさします。

よく、12月28日は仕事納め、1月4日は仕事始め、というニュースを聞きますよね。

これは、特別休暇ではなく、規定の休暇扱いです。

つまり、有給休暇には入りません。

平日も土日祝と同じ扱いになるということです。※1月1日は祝日です

自治体によって有給休暇の取得基準は異なる

有給休暇は自治体によって取得可能日数が違います。

また、基準日も異なります。

例えば、年次休暇の場合、

  • 年度(4月1日から3月31日まで)を基準に有給休暇を付与
  • 年(1月1日から12月31日まで)を基準に有給休暇を付与

はっきり言って、バラバラです。

自治体ごとに違います。

建国記念日のように、自治体によってはその自治体が誕生した日を公休と定めているところもありますので、その自治体では21日になったりします。

また、夏季休暇も国や各自治体によって異なります。

  • 国は3日
  • 地方自治体は5日

が一般的な日数です。

自治体によっては6日間だったりするので、本当に自治体次第です

自治体によって日数が違うのは不公平なような気もしますが、

それぞれが独立した組織ですから問題ではありません

とはいっても、国が「合わせろ」⇒地方は「嫌だ!」の押し問答の結果、年月をかけて国の基準になっていくのが実情です。

もともと国は5日でしたし地方自治体も7日でしたからね。

休暇が付与されるタイミング

公務員は、新規採用職員として働く4月1日から取得できます。

(とはいえ、新規採用職員の研修期間に取得する人は聞いたことがありませんが・・・)

民間企業とは違い、

半年間は有給休暇が付与されなかったり、勤続年数に応じて段階的に付与されていくこともありません

2023年の有給休暇日数と勤務日数

ここでは、「年」で考えてみたいと思います。

2023年の土日祝の日数は118日ですから、365日ー118日=247日が勤務日数にあたります。

しかし、公務員は年末年始の12/29~1/3までは休みですから、基本的には6日付与されています。

つまり、365日ー118日ー6日=241日

となるのですが、年末年始休暇と土日祝は重複するので、(1月1日は祝日扱い)

実際の休日数は120日になり、

365日-120日=245日が勤務日数になります。

つまり、

2023年の有給休暇を考慮しない勤務日数と休日数は、

・勤務日数:245日

・休日数:120日

ここに、年次休暇20日と夏季休暇の5日を追加すると、

休日数は120+20+5=145日になり、

365日-145日=220日が勤務日数になります。

まとめると、

2023年の有給休暇を考慮した勤務日数と休日数は、

・勤務日数:220日

・休日数:145日

となります。あくまで理想ではありますが・・・

次に、2023年度で計算します。

とはいっても、区切る区間が変わっているだけで、年も年度も最終的な日数は変わりません。

2023年度の有給休暇日数と勤務日数

ここでは、「年度」で考えてみたいと思います。

2023年度の土日祝の日数は120日ですから、365日ー120日=245日が勤務日数にあたります。

しかし、公務員は年末年始の12/29~1/3までは休みですから、基本的には6日付与されています。

つまり、365日ー120日ー6日=239日

となるのですが、年末年始と土日祝は重複するので、(1月1日は祝日扱い)

実際の休日数は123日になり、

365日-123日=242日が勤務日数になります。

つまり、

2023年度の有給休暇を考慮しない勤務日数と休日数は、

・勤務日数:242日

・休日数:123日

ここに、年次休暇20日と夏季休暇の5日を追加すると、

休日数は123+20+5=148日になり、

365日-148日=217日が勤務日数になります。

まとめると、

2022年度の有給休暇を考慮した勤務日数と休日数は、

・勤務日数:217日

・休日数:148日

よって、公務員は計算上、理論上は超ホワイトです。

これをみると、公務員は休みすぎでは?との意見もごもっともかもしれません。

2日働いて1日休む以上の勤務体系になっているわけですからね。

公務員に限った話ではないですが、実はサラリーマンは思った以上に休んでいます。

とはいえ、有給休暇をすべて取得できる人ほほとんどいません

公務員の有給休暇取得率は民間よりも高い

地方公務員の有給休暇取得率は年々、増加傾向にあります。

※平成30年度地方公共団体の勤務条件等に関する調査結果(総務省)より引用

この統計データからみると、平成30年においては、

  • 都道府県 12.4日
  • 指定都市 13.9日
  • 市区町村 11.0日
  • 国    14.8日
  • 民間     9.4日

となっています。

これらはあくまで平均値ですが、比較的、多くの人が取得できている印象です。

やはり、民間企業よりも多く休めているようです。

「有給」休暇ですからね。

20日間の有給休暇は1月にもなりますから。

本来、有給休暇の取得に理由は必要ありませんが、それでも100%にはほど遠い現実があります。

公務員は優秀な人ほど役職が上がるほど有給休暇は取得できない

私の知っている限り、有給休暇を毎年すべて取得できている人はいません。

若手はもちろん、管理職はもっととれていない印象です。

忙しい部署にいけば、半強制的にとらされる夏季休暇ですらとれませんし、当然、休日出勤もあります。(地元の祭りに参加したり・・・)

優秀な人ほど、地位は上がるほど、有給休暇は取得できていないです

公務員の仕事は、優秀な人ほど仕事が多くなりますから。

時期、部署、人間関係にもよりますし一概には言えませんが、公務員はあくまで理論上は休日が多いというのが私の印象です。

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