公務員を辞めようと家族や友人に相談すると、必ずといっていいほど「公務員を辞めるなんてもったいない!」と退職を止められます。
公務員は、将来なりたい職場ランキングや子供就いてほし職業ランキングの上位を占める職業ですから客観的に見れば当然で、事実、多くの現役公務員にとって公務員を辞めるのはもったいないです。
ぶっちゃけ、定年退職までを考えると公務員ほど恵まれている職業はありません。
公務員のままでいたほうがいい、という意見は確かに正論です。
ただ、正論は正解とは限りません。
正解・不正解の判断をするのは、あくまで”あなた自身”です。
公務員を辞めるのはもったいないという意見は正論
正直、公務員は恵まれています。
なぜなら、自分から辞めようとしない限り公務員として働き続けることができるからです。
公務員にも分限免職という事実上クビにできる制度はありますが、クビになる人はよっぽど問題がある人だけです。
>>>「公務員は将来リストラの可能性はある?仕事ができない人はクビ?」
公務員としての身分が約束されている以上、
- 年功序列でクビにならず、仕事ができずとも50歳までは給料は年々上がり続ける
- 定年退職まで役職落ちはなく、50歳を超えても給料は減額されない
- 退職時の年収はヒラでも600万円~700万円に到達する
- 退職金と年金で老後2,000万円問題を悠々クリア
- 学歴や年齢ではなく経験年数で判断されるため、低学歴やニートでも人生を逆転できる
- 男性と女性とで給与差はなく、特に出世したい女性なら今の時代は大チャンス
- 信用が最強のため、住宅ローンやマイカーローンが低金利で組め、審査落ちすることはまずない
- 産休、介護休暇、祭し休暇など充実しており、特に育休は最大で3年間休職可能
- 事故や病気などでも障がいをもってもクビにはならず待遇も変わらない
- 休職しても1年間は給料が支給(基本給×80%)され、最大3年間休職可能
と、あげればキリがありません。
どこの大学をでていようが大卒は大卒です。
部長級や局長級は学歴が必要ですが、課長級までならきちんと仕事をして評価されれば上がれます。
課長級の定年退職時の年収は800万円~1,000万円程度でしょう。
出世においては、男性>女性ですが、これは日本全体の話であって公務員に限ったことではありません。
マイホームを買って家族仲良くなら、公務員は最強です。
民間企業は年収が高くても信用が低く、ローンを組めないことがありますからね。
人間関係だってそうです。職場の環境は民間も同じです。
ハッキリ言って、超絶ホワイト企業を除いて、公務員に勝てる民間企業はそう多くはありません。
だからといって、公務員でいつづけることが正解ではありません。
正論と正解は似て非なるものです。
正解か不正解を決めるのは親でもなく友人でもなく、あなた自身です。
公務員を辞めるなら担保をとってからでも遅くない
勢いで公務員を辞めることだけはしてはいけません。
公務員に限らず、会社に雇われている以上、トイレにいっている時間もお金が貰えるわけです。
私は独立するんだ!といって一文無しからスタートする必要はありません。
安心の担保をとりましょう!
例えば、
- 副業で稼ぐスキルを身に着けておく
- 転職に有利な資格や独立できる資格をとっておく
になりますが、これは正論であって、正解とは限りません。
なぜなら、いくらスキルを身に着けてもや資格をとっても、活かせなければ意味がないからです。
準備は完璧でも、活かす術を身に着けていないと無意味です。
TOEICで990点をとっても、それはただの数字です。実際に英語で会話できるかどうかがポイントになるわけで、下手に資格ばかりをとると資格マニアとして評価が下がる可能性だってあります。
私なら、公務員を辞める前に、
- 転職活動をして内定先を決めておく
- 副業で稼いでおく
といったこと事前にこそっとやっておっきます。
誰にも内緒にしておいてくださいね。
あくまで”こそっと”実行しないとダメです。
勘がいい人は気がついたかもしれませんが、これは法的にはアウトです。しかし、私は正解だと思っています。
もし、挑戦してダメだったら公務員として働き続ければいいだけです。
結局は自分次第だけど、あえて反対される道を選ぶ必要はない
どれだけ公務員のメリットを挙げようが、辞める人は辞めるというのが現実です。
本当に辞めたい人は誰にも相談せずに気が付いたら辞めている、とよく言いますが、本当にその通りです。
もちろん、
- いじめやセクハラ・パワハラを受けている
- 長時間労働が続いている
など、精神的、肉体的に限界で心身ともに危険な状況であれば、有無をいわさず辞めましょう。
適材適所です。合う、合わないの溝を一生かけて埋めにいく必要はありません。
しかし、
- モチベーションが上がらない
- 働くこと自体が嫌
といった状況なら話は別です。
気持ちの問題は転職したら解決するものではありません。
個人的には、辞める前に休職という制度があるわけですから利用すればいいですし、あえて家族の反対を押し切って辞めなくてもいいのにと思います。
>>>「公務員が休職したら期間中の給与(給料やボーナス)はどうなる?」
もしかすれば、家族に退職を引き留められる人は、その姿勢をみせていないからかもしれません。
あなたが親だとして、勉強やスポーツを一切せず遊び惚けている子供が留学したいと言ってきたとして納得できますか?
納得できませんよね?そんなお金はない!と言いませんか?
一方で、留学したいから英語をずっと勉強していたりスポーツに寝る間を惜しんで取り組んでいたりすると、応援したくなりますよね?
要は、辞めたいというのが周りに本気で伝わっていない可能性があります。
例えば、公務員を辞めたいと思ってる。そのために転職活動をして内定をもらっている。と家族に伝えたときに、そう反対はされないでしょう。
しかし、公務員を辞めてきた!しばらくニートをする。と事後報告すれば、家族の反発は必至です。
親の世代は何と言ってもバブル崩壊を経験しています。
公務員になるなんてバカだ!と揶揄された時代から、公務員の安定こそ最重要項目となった時代の偏移を経験しているわけですから、当然のことかもしれません。
お互いが納得したかたちで公務員を辞めたほうが、後々よい結果がまっていると思います。
まとめ
定年退職までを考えたときに、公務員は恵まれています。
特にコロナ禍では、民間企業のボーナスが0になるなかでしっかりとボーナスが支給され給料も下がりませんから、安定はしています。
ただ、仕事ができる人、やりたいことが他にある人からすれば苦痛でしかないでしょう。
健康で元気な20~30代の人からすれば待遇と給料が見合わないのも事実ですから。
- 公務員を辞めた人、辞めて満足している人 ⇒ 公務員を辞めることはもったいなくない
- 公務員を辞めてない人、辞めて後悔している人 ⇒ 公務員を辞めることはもったいない
という関係性があることも事実です。
もったいないかもったいなくないかを決める尺度はあなたの中にしかありません。
しかし、もったいなくないという意見だけを見て、勢いで公務員を退職することはおすすめしません。
公務員を辞めると決めたなら、公務員を徹底的に利用して辞めることをおすすめします。