公務員試験で逆学歴詐称はバレたら懲戒免職です

公務員試験の最大の注意点、それは”逆”学歴詐称です。

職歴詐称や学歴詐称は当然クビなんですが、逆学歴詐称もクビです。

一見すると誰しもやってしまいそうな「逆学歴詐称」は絶対にやってはいけません。解説します。

一般的な学歴詐称

学歴詐称とは、「本来の学齢を意図的に偽ること」です。

特に、高卒が大卒、専門卒が大学卒など、下位の学歴を有するものが、上位の学歴を有していると嘘をつくことを指すことが一般的です。

 

日本の企業のほとんどは実力主義ではありません。能力の有無にかかわらず年功序列です。そのため学歴が上であれば上であるほど、給料や待遇が上がります。

なので、高校を18歳で卒業し、4年間ニートをした22歳が、大卒と嘘をついて働くことで給料と待遇を大学卒と同じレベルにまでもっていくことが可能です。

もし、働いている途中で学歴詐称がバレた場合、基本的にはクビになります。ただ、バレたときに会社の中で欠かせない存在になっていれば、会社としても損失ですから、何らかの処分はあるにせよクビにはならないかもしれません。

しかし、公務員の世界では一発アウトです。立場、能力にかかわらずクビです。

公務員試験の逆学歴詐称

逆学歴詐称とは、上位の学歴を有する者が下位の学歴と偽ることです。(言葉の定義上はどちらも学歴詐称ですが差別化のために逆学歴詐称とします)

普通、あり得ません。

さきほどお伝えした通り、逆学歴詐称は損なのですから。

わざわざ大卒が高卒と嘘をついて働いてもメリットはありません。なぜなら、4年間、大学に通い、高い学費を払い、せっかく手にした学歴を無駄にすることになるからです。であれば、大学には進学せずに高卒で働いたほうが、はるかにメリットがあります。職歴としても加算されます。

にもかかわらず、なぜ、公務員試験では逆学歴詐称が問題となったのか。

それは、公務員試験の採用時の難易度です。

当時の人は、同じ大学卒で勝負するよりも、高卒枠で勝負したほうが勝算があると考えたのでしょう。なぜなら、その当時は就職氷河期。どれほど優秀な大学生でも内定を貰えない時代だったからです。

名前も聞いたことのない大学と有名進学高校であればどちらが優秀かは明白でしょうが、多くはそうなりません。倍率や能力にもよりますが、高卒枠で試験を受ける18歳と大学をでた22歳が同じ土俵で勝負すれば、結果は・・・

逆学歴詐称はバレない?

なぜ、バレないかと言うと、上位の学歴を証明することは基本的にできないことであり、証明を求められるタイミングもほんとんどないからです。

高卒が大卒と偽った場合、卒業証書を見せることも在籍していた証拠も一切ないので、必ずバレます。採用時に在籍証明書や卒業証明書の提出を義務づければそれで終わりです。

しかし、逆はどうでしょう。逆の場合、大学に入学できている時点で高卒は確定しています。卒業証書もあるし、痕跡も写真も何でも証明できる。

受験資格上は高卒です。あくまで大学卒でない以上、大学を卒業したという証拠は必要ないのでバレようがありません。

ただ、バレないからやっていいわけではありません。

公務員試験で逆学歴詐称がバレたときの懲戒処分

逆学歴詐称が問題となったのは、2006年のこと。

  • 尼崎市 2人
  • 神戸市 36人

2市で発覚した職員が諭旨免職処分となった。これを機に、全国的に問題となり、調査の結果、少なくとも

  • 大阪市 約1100人(うち約900人が停職1か月)
  • 横浜市 約700人(うち約500人が停職1か月)

が発覚した。

あまりにも数が多く、大阪市と横浜市は、「自己申告すれば停職1か月、しないで発覚すれば懲戒免職」という規定を設け、処分しました。さすがに急に1000人も退職されたのでは組織が回りません。

これは氷山の一角であす。あくまで自己申告ですから。

それを根拠づけるのが、2016年の神戸市で発覚した事件。

神戸市の職員は、2006年の調査で自己申告せず、2016年に大卒であることがバレた。嘘をついていたことを重んじた神戸市は懲戒免職とした。これで、退職金も貰えない。正直に報告していればクビにならずにすんだのに、少し気の毒ではあるが、これを許してしまえば、先の処分も問題になることから致し方ないと思われる。

逆学歴詐称の問題点

大卒なのに高卒とウソをついたケースの処分については、憲法14条にある法の下の平等に反する「逆差別」ではないかとの意見も出ているそう。

これについて、神戸市の人事課では、「職員の採用は、『高卒以下』だけではなく、『大卒以上』でも行っています。『高卒以下』の試験は、高卒までの人に就職機会を確保するためのもので、大卒が入ることで入れなくなった人もいる可能性があります。詐称は、瑕疵がある行為であり、今まで違法状態が続いていたことになります」と説明している。

高卒には違わないが・・・

まとめ

能力を優先する民間企業からすれば、こんなあほらしい話はない。

学歴なんて何の意味もなさないからだ。

考えてみれば当然で、大卒で何もできない人より高卒でできる人を雇ったほうがいい。できる人に給料を与えればいい。

しかし、これは公務員試験。公務員は平等でなくてはいけない。給料も基本的に年功序列だ。

2006年に表面化するまでは、逆学歴詐称なんて考えてもみなかった人が多かったのではないか。だから、問題となったし、自己申告すればクビにもならなかった。当時の採用基準には高卒として書かれておらず、大学や短大を卒業した人は受験できませんといった注意書きもなかったのかもしれない。要は、役所も法の網をすり抜けられた落ち度があるので、処分に余裕しろを与えたのだと思う。

宝塚市が就職氷河期世代を対象にした採用試験を発表した。採用枠2人~3人に対し1,700人もの応募があったそう。それほど氷河期世代は就職が難しかった。役所も知っていたが目をつぶっていた。そして、周りの人も何も言わなかった。そうでなければ、大阪市や横浜市の発覚人数に説明がつかない。

逆学歴詐称は絶対にやってはいけないことで、現代でやろうとしても難しい。公務員に対する世間の目は厳しく、内部通報によりバレる可能性が高い。また、この問題があった以上、採用時には相当調査が入るはずだ。

とはいえ、私からすれば、わざわざ大学卒の身分を捨て、給料も昇進も遅れることほどもったいないことはないと思のだが

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